金属加工業の隠れたチャンピオン、Ho Songはスマート工場への投資を拡大
工商時報 2023年08月22日
▲Ho Songの高雄永安区の新工場では、新技術、省エネ設備、クリーンルームなどを導入し、顧客の高度な応用分野のニーズに応えています。
3億台湾ドルを投資して永安の新工場を建設し、スマート生産とESGを導入しました。
精密金属加工部品製造業者Ho Songは、40年の経験を積み、台湾とベトナムの2大生産拠点を有しています。近年、積極的に転換し、高雄永安の新工場ではスマート生産とESGを導入し、世界最大の極紫外線（EUV）装置メーカーのサプライチェーンに成功的に参入しました。2023年にはAS13100航空宇宙認証も開始しました。ゼネラルマネージャーの張維中は、今年後半にはアメリカと日本に業務拠点を設立し、金属加工業の新たなブルーオーシャンを切り開き、隠れたチャンピオン工場になることを目指しています。
世界的供給チェーンの大変動と今後の製造業市場の状況について、張維中は、パンデミック、米中貿易戦争、ロシア・ウクライナ戦争などの影響で、グローバルな調達が長いサプライチェーンから短いサプライチェーンへと地域調達に変わったと述べました。今年はインフレと経済成長の鈍化というプレッシャーがあり、在庫消化が進み、顧客からの注文は減少し、納期は短縮され、管理上の大きな挑戦となっていると語っています。さらに、台湾の「地政学的リスク」が注目されており、輸出主導の産業にも大きな影響を与えていることを指摘しました。
次のステップとして、アメリカと日本に拠点を設立し、グローバルな戦略的展開を安定させます。
これに対して、会長の鄭如芸は、運営においてはリスク管理と資源の分散により重点を置き、最も重要なのは柔軟な生産を維持することだと述べました。アメリカと日本をはじめとする海外事業を拡大し、顧客に安心を提供するために、北米と日本にオフィスを設置し、顧客により近い場所で即時のサービスを提供し、迅速に顧客のニーズに対応して運営の成長を安定させると述べました。
市場での良好な認知度を高め、中長期的な成長動力を構築するために、Ho Songは大データ分析を導入し、MES、ERP、機械ネットワーク、SPCシステムなどをアップグレードして生産リスク管理を行い、また生産出荷管理や注文予測をサポートしています。「生産管理と技術の独自性が成功の鍵です。私たちは、90%の他のメーカーがやりたがらない製品を作ることに力を入れています」と張維中は語っています。会社はエンジニアやスタッフに新技術を学ぶよう促しており、60歳近い熟練工でも時代に遅れず、ロボットアームとコンピューターの操作を学び、システム的な方法で経験を伝承・改善し、労働者の知恵をスマート製造に転換しています。これがHo Songを顧客が選ぶ秘訣です。
▲Ho Songはカーボンリダクションと持続可能性を実現し、太陽光発電、エネルギー貯蔵システムを設置して、ネットゼロ炭素排出を目指しています。
Ho Songは最近、経済省中小企業庁の「中小企業加速投資行動計画」に申請し、3億台湾ドルを投資して、高雄永安地区に新しい工場を建設しました。新技術、節電設備、クリーンルームを導入し、顧客の高級アプリケーション分野のニーズを満たすことを目指しています。また、カーボン削減と持続可能性に取り組み、太陽光発電、蓄電システム、スマートメーター監視システムなどを設置し、情報半導体、ヘルスケア、低軌道衛星、電気自動車部品などの分野に焦点を当て、精密部品の製造に力を入れています。同時、将来予想される各国の炭素税の導入に対応するため、Ho Songは国内の財団法人と積極的に協力し、カーボンインベントリ調査とその後のカーボン削減計画を実施しています。
張維中は、「台湾投資三大計画」に応じて、台湾の半導体および国防航空産業に対応することが目的であり、「台湾で投資している企業をしっかりと捉え、彼らは必ず台湾製の部品を使用する」と述べています。また、東南アジア市場に深く進出しており、ベトナムでは12年以上の運営経験を積んでいます。最初の数年間の学習曲線を経て、ベトナム工場は安定した運営を実現し、近年ではバーチャルファクトリーの概念を導入し、情報システムと人材教育を通じて、ベトナムと台湾の2つの生産拠点を連携させ、顧客に多様な異地での生産条件を提供しています。中長期の戦略について、張維中は自信を持って「Ho Songは伝統的な産業の中で新しい創業企業になることを目指している」と述べ、今後も世界のトレンドに遅れず、業界のリーダー企業の歩みを追い続け、加工技術とスマート生産を向上させ、市場の動向を掴み、金属加工業のブルーオーシャン市場を開拓することを期待しています。また、台湾に新たな「隠れたチャンピオン工場」を創り出すことを目指しています。
